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舌の上の王国

深夜、グラスを傾けながら、記憶の王国にふらりと旅をする。つらつらと思いつくままに。あぁ、うまかったなという、舌の上の回顧禄です。

北海道では、やはり京極ふきだし荘のジンギスカン。ふるさとの味だから。あとは、弘前大勝寺の門前にあった屋台の津軽蕎麦、八戸の鮫駅近くにあった大洋食堂のイチゴ汁、山形のなんとかいうさびれた温泉の干しシイタケの出汁のきいたラーメン、東京では高橋(たかばし)いせきの泥鰌丸鍋(いまはダメになったが)、赤坂砂場のかき揚げ天もり、そして京都のすっぽん大市、たん義の鮒ずし、大分中津の肝で食べるフグ刺、沖縄石垣島定食屋のイカ墨汁。

海外では、香港の上海蟹、バンクーバーの中華街入り口にあった店のワンタンメン、ロスアンジェルスの創作レストランのナマズのから揚げ、ニューヨークはブルックリンのステーキハウスのTボーンステーキ、アカプルコ郊外の露店での激辛アホ・デ・ソパ(ニンニクスープ)、バルセロナのウナギ稚魚のオリーブ煮、リスボンの鶏の足の煮込み(もみじ)、フランスはリオン郊外で食べたフォアグラのソテー、ニュージーランドのブラッフオイスター。

生意気なグルメ噺をお許しください。弁解を許されるなら、これらはそんなに贅沢な体験談ではありません。きわめて個人的な体験であり、ただただ舌と胃の腑にきざまれたつよい思い出を記しただけです。

しかし食の記憶というのは、官能の記憶でもあり、生の記憶でもあると、つくづくおもうのであります。香港の砂肝入りの朝粥もうまかったなぁ。パクチーがぱらりと乗って。