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2017年07月11日| 2017年07月15日 |- ブログトップ

タイの味

タイ料理を初めて食べたのは、1983年のニューヨークだった。たしか、グリニッチビレッジのあたりだったとおもう。激辛のトムヤム・クンスープに衝撃をうけた。真っ赤なスープに小海老が浮かび、レモングラスとパクチーの香味が独特だった。やみつきになり、東京でもタイレストランを探してはいただいた。翌年には、わざわざタイまでトムヤム・クンを食べに行ったほどだ。

一昨日、Gがタイ料理を食べたいというので、食通のN君に「いい店を知らないか」と訊ねた。というのも、タイ料理屋というのはどこも辛いだけで、同じような味がすると感じていたからだ。N君がいうには「ぼくは行ったことがないですが、渋谷にちょっとシブイ店があるそうですよ。パッポンキッチンという店で、ミシュランのビブグルマン(コストパフォーマンスのいい店)に選ばれたそうです」とおしえてくれた。

さっそく予約し、午後7時半、Gとその店を訪れた。東急本店の右奥を進み、2度曲がったところにその店はあった。カウンターに小さなテーブルがひとつ。10人も入れば満席という小さな店である。タイ人の中年夫婦と日本人の若いウェートレスがひとり。賑わっている。店に入ってアレッとおもったのは、タイ料理屋につきものの香菜(パクチー)の香りがしないのである。そしてもっと驚いたのは、メニューにトムヤム・クンがないのである。インドシナ半島というのは、アンナン山脈の東側にあるベトナムは中国文化圏であり洗練された料理が多い。山脈の西側はインド文化圏であり、料理は辛く、踊りは首を左右に振るものが多い。タイはインド文化圏であり、もちろん激辛料理の国である。それにしてもトムヤム・クンがメニューにないタイ料理屋というのは、日本中でここだけではないだろうか。

しかしこの店は、何を食べてもあっさりと優しい味であった。たぶんタイにも、中国文化圏の人々がいるのであろう。だがご夫婦のお顔はまったくタイ人のそれであり、つねに柔らかく笑い、微笑みの国の人であった。

おいしい料理をいただき、Gと赤坂に移動。グリニッチとKokageでカクテルとシングルモルトウィスキーを飲んで帰宅。爆睡。

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